遊具精密点検のご紹介    【超音波厚さ計を用いた構造物基部内圧調査】
鉄棒、滑り台から大型遊具まで大切な足元を精密検査し、倒壊事故を未然に防止します。
施設名:富山県総合運動公園
器具名:ザイルクライミング
メーカー名:潟Rトブキ
点検日:平成19426
■調査の進め方
遊具を構成している鋼管の肉厚を測定し、健全な強度を保持していることを確認します。測定には専用計測器を使用し、器具に傷を付けることなく測定します。ザイルクライミング主柱の測定に際しては、最も応力の集中する基礎部付近を測定するために、掘削を行います。鉄棒などの支柱も、基礎付近を測定することになります。
■使用機材諸元
計測に使用する機材は、非破壊検査専用精密機器です。超音波の反射を利用して、金属をはじめ多様な材料の材厚を測定することができます。
使用機器:超音波厚さ計
本体:ドイツクラウトクレーマー社製DMS2
探触子:同社製DA412(薄物測定用探触子)
動作原理:超音波パルス反射法
測定範囲:0.2mm〜635mm
表示分解能:0.01mm

■測定結果
ザイルクライミング主柱基部の周囲4点を測定した結果、鋼管の肉厚として5.60mm5.64mmのデータを得ました。
設計時に設定した肉厚が5.8mmであり、その数値を下回っていますが、製品許容誤差の-0.6mm(JIS A5525)を考慮すると下記の式となり、健全度を満たしています。
5.8(設計地)−0.6(許容差)=5.2≦5.6(実測値)・・・OK